大人の科学バーVol.2 ご報告


7月17日夜、第2回目となる大人の科学バーワイン編がオンラインで開催されました。

テーマは、「発酵と風味 ギャンブルしないワインのブランドテイスティングと科学」

です。


ワインをどのようにテイスティングするのか?外観の観察、香りを嗅ぐ、味を利く、喉ごし、余韻を感じるという一連の動作を分解し、そこからワインを紐解くテクニックを紹介

しました。アルファベットのSを頭文字に5つのステップに沿うことで驚くほどワインの顔

を見切ることができます。


5ステップの5Sとは?


① SEE
1番目のS 「SEE」 外見、清澄度、色度、色調を見る


② SWIRLING
2番目のS 「SWIRLING」 グラスを回す


③ SMELL
3番目のS 「SMELL」 香りをかぐ


④ SIP
4番目のS 「SIP」 口に含む


⑤ SWALLOW
5番目のS 「SWALLOW」 飲みこむ


エノログ目線に立ち、ワインの外観、香り、味、余韻の説明には、普通のワイン解説本には載っていない栽培や醸造を深掘りした論点、また最近のワイン技術にも触れて、正しくワインを読み取るポイントも紹介しました。


その中の一部として、ブドウの糖、酸、アルコールの調整技術、発酵による香りのデザイン、樽とワインの香りの関係を進化させる最新技術による恩恵などを、造り手と飲み手の両サイドから見知で参加者の方々と共有しました。


こうして、ワインを読み取る一連の所作を学んだのち、いよいよワインのブラインドテイスティングにおける実践を勉強しました! 


その前のグラウンドルールとして、世界のワインを新旧二つの世界に分ける方法、さらにその理由を知ることで、ワイン銘醸地の成立ちを科学的に洞察できるのが科学バーの真骨頂!皆さん大きく納得です。


ブラインドテイスティングの技法解説では、ワインの外観、香り、味、余韻を、グラスの中に潜む真実のみの情報として掴みとり、それを、体系化されたルールのなかで分析し仮説を狭めていくことで、品種、産地、醸造法、品質を引き出せる糸口を紹介しました。


ソムリエやエノログなどワインの専門家が、ワインを試飲して産地や品種を当てるなど、バラエティ番組で芸能人の凄腕テイスターがワインをブラインドで読み解く手品のヒントが沢山詰まったセミナーとしてお届け致しました。


ブラインドテイスティングの最難関試験の一つであるマスター・オブ・ワインの昨年の問題を例に、今回のセミナーで習ったことを復習するスリリングで楽しいひとときを皆さんで共有させて頂き、セミナー終了後もワイン醸造、発酵、風味のデザインと現在の潮流などに関する活発な質疑応答があり、科学バーの最も楽しい知識のキャッチボールでオンラインながらも対面セミナーさながらの盛上りでした!


ご参加頂きました皆様、主催の科学バーさま誠にありがとうございました!!!


次回は、9月に「発酵と微生物」ワイン酵母、乳酸菌は何処に?自然と選抜の違い!」というテーマでお話しする予定です。


このセミナーのテーマである「発酵」という原点にたち、その根底を支える小さな立役者の微生物の話しをもとに、彼らの棲むミクロの世界と我々の住む実世界を行き来しながら楽しめるセミナーとなるようにしたいと思います。


又、これをお読み頂き少しでもご興味を持って頂けた方は、「大人の科学バー」で検索してみて下さい。



#発酵 #乳酸菌 #ブラインドテイステイング #ワイン #大人の雑学 

エノリューション

代表の川邉久之は、カリフォルニア、ナパバレーにて15年間ワイン醸造に携わり、国内ワイナリーのコンサルタント、醸造責任者を経てワイン醸造技術士として独立。日米30年以上のワイン醸造経験を生かしたワインに関わる問題解決と発展を使命として活動中。

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