高崎ワインアカデミー第4回ご報告

11月2日、仲沢酒店 様主催の高崎ワインアカデミーにて、【ワイン醸造:泡とワインの偶然と都市伝説】~スパークリングワインの醸造的背景、小ネタとなる歴史的、技術的な要素~と銘打った演目で、オンラインセミナーさせていただきました。


今回は、多くのワインスクールやワイン教本などで教えられているスパークリングワイン(発泡性ワイン)の代表格と言われているシャンパーニュにフォーカスし、発泡性ワインの起源、シャンパーニュの成立ちと都市伝説、さらにはシャンパーニュの形成と進化における歴史上の偶然を中心に、製品開発、販売戦略、知的財産保護、ブランディングという、現在のビジネスでは当たり前の図式をシャンパーニュが確立したことにウエイトを置きました。


今でこそ、唯一無比の贅沢品の産地であるシャンパーニュですが、その歴史においては冷涼な気候ゆえに数々の辛酸を舐めたのは事実です。その中で、不屈の魂と類い希な開発力で人類の英知が構築したワインの代表格である発泡性ワインの完成形を築きました。


そういった背景には、教会がワインを司った時代、王侯貴族がワインを愛でた時代、革命、戦争、帝国主義 等々の時代の変遷と酵母など微生物の発見を中心とした科学の進歩の中で、その潮流を巧みに引き寄せたワイン産地が生んだ努力の結晶があったのでしょう。


シャンパーニュに基づいた技法で発泡性ワインをつくるなかで多くの発見がありました。シャンパーニュで完成された【伝統的製法】の中には、ワイン造りの基本と原理原則の全てが網羅されていると言っても過言ではないほど完成されています。その造りの側から、シャンパーニュの虜になったので、今回はその素晴らしさを参加者の方々とシェアしたく、私の知る全てをお話しました。


さらには、最後に、シャンパーニュの祖とされるドン・ペリニヨンらの時代からの【伝統的製法】は機械に頼らず、手造りでシャンパーニュを造れるものであることを説明するとともに、実際に手造りで美味しい発泡性ワインを造る知人の北九州 小倉のワタリセファーム&ワイナリーを紹介しながら、素朴な製法で造る本格スタイルの発泡性ワインのお話もいたしました。


これから年末にかけ、飲む機会の増える発泡性ワインですが、そうした人が生んだドラマを少し知るだけで泡の向こう側に見える世界が少し輝く色に見えると思います。


次回のセミナーは、【ワイン醸造におけるハードとツール】~温故知新、ドメーヌと装置産業、様々なワイン醸造装置設備の裏話~と銘打ち、ワイン造りの物語で目にする、入り組んだ醸造にまつわる造りの工程や装置・設備を紐解き、あたかも調理器具で料理の味は本当に美味しくなるのか? その調理器具のはたらき などを解りやすく説明します。


12月中旬を予定していますので気になる方は仲沢酒店様の高崎ワインアカデミーで検索してみてください。参加くださった方々、また仲沢酒店 様には改めまして深くお礼申しあげます。



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エノリューション

代表の川邉久之は、カリフォルニア、ナパバレーにて15年間ワイン醸造に携わり、国内ワイナリーのコンサルタント、醸造責任者を経てワイン醸造技術士として独立。日米30年以上のワイン醸造経験を生かしたワインに関わる問題解決と発展を使命として活動中。

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