大人の科学バー ワイン編vol.6ご報告

大人の科学バー ワイン編vol.6

4月14日、東京日本橋のキウイラボ様にて、

大人の科学バー「醗酵と道具-歴史上の大発明との意外な関係」と銘打ち、ワインを基軸にして、その醸造に使われる道具についてお話しました。


皆さんが世界史などで知る「歴史のあの時」は、世の中だけでなく、実は大きくワインづくりを変えた偶然であることは知られていません。


それは、シーザーによるガリア遠征、フランス革命などなどで、その後ろに秘めた生活の必需品であった命の水ともいえるワインだけでなく、それに伴うヨーロッパまでも変えたのです。


話しを進めるなかで、ワインを傾けながら、一時なりとも学生時代の授業をフラッシュバックするような場面も起り、皆さん本当に若々しい様子でした。


さらに、「偉大な発明」として、普段私たちが目にしてたり、実際の生活で使っている当たり前のものがもたらした必然により、ワインのつくりかたが大きく変わりました。


(写真:ローマ時代のぶどう搾り機)


それは、ネジやテコにはじまり、油圧や蒸気機関などで、聞けば「そうか!」と思いますが、この発明に係わった偉人を掘下げると、ワインとは関係ないもので、現代の私たちが恩恵をうけている様々なものが浮かびます。それほどまでに、たった一杯のグラスワインは多くの科学と発明により支えられているのですね。


発酵という微生物によるはたらきでブドウはワインになります。そして人類が発明した道具でその製法は大きく変わりました。こうしてみると、今我々が飲むワインの味が、ナポレオンらが飲んでいたワインと同じではないはずです。そして、これから先の何十年かで更に変化するはずです。


科学という興味の焦点を、多くの人々で共有する場は、時間を忘れるほど楽しいものです。


当日は、本も出しておられる料理研究家スヌ子先生による素晴らしくゴージャスなお弁当、そして日本のワイン用ブドウ栽培のパイオニア、川上善兵衛翁が1890年に開いた新潟県、岩の原葡萄園の「マスカット・べーリーA“善”」と、明治の初め日本ワインの扉を開けた2人の青年をフランスに送った山梨県勝沼町の老舗、くらむぼんワインの「くらむぼん 甲州」を堪能しました。


次回は「醸造と経営-新旧世界のワインビジネスにおける変遷とSWOT分析」を予定しています。自然、科学、歴史が交錯するなかで、新旧世界という二つのワインを解きほぐしていく予定ですので、興味のある方は大人の科学バーをチェックしてみてください。


ご参加頂きました皆様、スタッフの皆様ありがとうございました。


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エノリューション

代表の川邉久之は、カリフォルニア、ナパバレーにて15年間ワイン醸造に携わり、国内ワイナリーのコンサルタント、醸造責任者を経てワイン醸造技術士として独立。日米30年以上のワイン醸造経験を生かしたワインに関わる問題解決と発展を使命として活動中。

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