東京農業大学オープンカレッジセミナー報告


2021年12月5日

エノログ、川邉の母校である東京農大オープンカレッジ様で

「ワインのある暮らし」のセミナーを行わせていただきました。


こちらのセミナーは、3回コースで毎月少しずつワインを勉強するコースで、

その第1回目のテーマはじまりを知る「ワインと自然」を行いました。


セミナー内容は、下記の通りです。

「ワインと自然」

1. 良いワインは良いブドウから

はじめにブドウありき!

ⅰ)氷河期の寒さを生き抜いた野生ブドウ

・地球の成り立ちと共に生き抜いたブドウ

ⅱ)野生から家畜の栽培ブドウへ

・人とブドウの出逢いによって栽培ブドウができた

ブドウの気持ちになってみよう!

ⅰ)ブドウはワインになるために生きていない

・生き物としてのブドウ

ⅱ) だけど”ワインになるべく“ 都合が良すぎる“ブドウ”

・道具を使わなくても自然流出する果汁

・世界中でダントツに広範囲な栽培地、糖度が高い果物

・ブドウ本来の成分が良すぎる

そして世界中に広まった!

ⅰ)侵略、移民、欧米化など

・栽培されたブドウが人間の歴史と共に広まった

ⅱ)伝来がユニークな日本は ”ブドウ種の宝庫”

・日本の歴史(仏教伝来、文明開化、ワインブーム)が大きく関与

2. ワインのはじまり

ワインのつくりかた?

ⅰ)基本的な赤ワイン、白ワインの造り方

太古の遺跡か、猿酒か?

ⅰ)猿酒ではなく人酒だから解ること

・人には、ブドウを保存する理由がある

・人以外の霊長類に飲酒習慣はない

・猿は、道具を作れない(真似が得意)

ⅱ)遺跡でわかる太古のワイナリーや醸造容器

・今から6000年前のアルメニアのワイナリー遺跡

・今から8000年前のグルジアのワイン容器

ⅲ)ワイン造りに求められる条件

・気候、土地の持つ特性、土壌に文明

発明がワイン造りを変えた!

・人間の非力さから大きな力を生み出した

ⅰ)あの風呂好きな天才の発明!:(アルキメデスのネジ・テコ)

ⅱ)あの虚弱な天才の発明!:(パスカルの原理)

3. 人は、なぜワインを飲むのか?

ワインと自然の関係

ⅰ)東洋人には分らない苦しみの解決策

・乾燥地域と比較して水源にアクセスが良い東洋エリア

・西洋支配が行われる前から煮沸殺菌やお茶の文化が定着

歴史が進化させたワイン!

ⅰ)ガリア戦争

・フランスなどのワイン産地を形成

ⅱ)フランス革命

・特権階級だけのワインから市民に解放されたワインへ

ⅲ)ブドウ害虫のフィロキセラ禍

・フィロキセラによって全滅したブドウ園を体系化された産業に変化

ワインという酒の魅力!

ⅰ)テロワールを感じる楽しみ

・ワインは、製造工程で水を加えない唯一の醸造酒

・ワインの品質は、ブドウ。ブドウの品質は、産地。

 産地の風土に触れるのがワインの楽しみ。


普段、ワインに興味はあるけれどあまりなじみのない方々に参加して頂ければとスタートした講座ですが、20代~70代の男女と幅広い参加者の方がご出席頂きとても充実した会となりました。


次回は、

②微生物を知る 「ワインと発酵」1/16

③味わいを知る 「ワインと風味」 2/6


となります。


ご参加頂きました皆様、農大オープンカレッジのスタッフの皆様、ありがとうございました。

#農大オープンカレッジ #ワインの始まり #ワインの作り方

エノリューション

代表の川邉久之は、カリフォルニア、ナパバレーにて15年間ワイン醸造に携わり、国内ワイナリーのコンサルタント、醸造責任者を経てワイン醸造技術士として独立。日米30年以上のワイン醸造経験を生かしたワインに関わる問題解決と発展を使命として活動中。

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