「ワイン醸造の理論と実践」の講義を担当


東広島市の酒類総合研究所にて開催されている、第111回 酒類醸造セミナー(ワインコース)にて、「ワイン醸造の理論と実践」の講義を担当いたしました。


平成12年より仰せつかっているこのプログラムにおいて、今回も初々しい未来のワインパーソンに混じって、過去に東京バイオテクノロジー専門学校から送りだしたワイン技術者とも再会でき、「この顔ぶれでゎオマエ古参だろっ!」などとも見受けられましたが、彼の立ち振る舞いは他の新人らの研修をサポートして今回のセミナーを円滑にしているとの研究所関係者からのコメントより、彼が立派なワイン人として成長しているのを確認できたことは、元講師として大変嬉しかったです。


新設ワイナリーブームに沸き立つ中で、彼らによる業界の新たなる多様化に向け、それを前向きに進化させる上では、かつての70〜80年代にカリフォルニアで起きたように、着実にレベルに合わせた、多段階的なワイン製造技術に関する教育プログラムの構築は今後の我が国では必須でしょう。

これは、今後は新たなる決め事の下で欧州から入ってくる安価なワイン共々、様々な新技法でつくられるワイン、またオークチップに代表される新たな添加物や、東京五輪に向けたHACCPの義務化と食品表示法の改正などとともに、それに対する考え方や捉え方など、業界を取り巻く環境変化に対して、我々のような経営層のブラシュアップへの生涯教育も含む意味合いです。

理事長らとの昼食後は、飛び入りで午後の日本ワインのテイスティングクラスへ参加させてもらい、何故だか厳しいコメントは殆ど私に振られるという「ピラニア軍団」の役割を担いました。

幾らかのワインは、この場だからてきる「勝沼御三家の甲州比較ティスティング」もあれば、「よくぞここまでの迷作!」もあり、多くの作者は「このプログラムに参加できて良かった!」と口にされてホッとしました。

安心してください!
私の若い頃に暗闇な中で造ったワインはもっと酷かったですから…

恥を恐れずに「恥力」を最大限に使い、疑問を呈したら我々先輩らに質問しまくって、このプログラムを受け、共に同じ釜の飯を食べた仲間で助け合えば、きっと光は見えてくるはずでしょう!
思えば、私が大学を卒業するとき、当時の醸造学科長だった日本酒の神様こと野白喜久雄 先生が、「みんな心配するな、諸君の背後には東京農業大学と我々がついている!」と叱咤激励してくれましたが、この参加者の背後には世界に誇る醸造発酵研究機関、”酒類総合研究所” がついていますし、その理事長は有名なワインの研究者ですから!

残り少ないプログラムをしっかり頑張って優秀なワイングローワーに育ってくださいね!
(=´∀`)人(´∀`=)


 #ワイン  #高畠ワイナリー

エノリューション

代表の川邉久之は、カリフォルニア、ナパバレーにて15年間ワイン醸造に携わり、国内ワイナリーのコンサルタント、醸造責任者を経てワイン醸造技術士として独立。日米30年以上のワイン醸造経験を生かしたワインに関わる問題解決と発展を使命として活動中。

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