日本ワイン紀行 vol. 004

「日本ワイン紀行 vol. 004」が届きました。


株式会社 飯田 様が発行されている
このVol. 004、すなわち創刊から4刊目の今回は
ひとつの区切りであるようにも思えました。


私は、この日本ワイン生産者と周辺環境の状況を

高い濃度で詳しく掘下げ、かつ全くヨイショなど

持ち上げや宣伝効果を感じさせない極めて中性的な季刊誌の創刊から、

この誌のなかの「JOURNAL OF JAPAN WINE」

に執筆をさせていただく機会を得ることができ、

この4刊目で創刊後1年を迎えます。


今回まで、入稿から発刊まで常にドキドキし、
送付されてきてページをめくる時の興奮たるや
4刊目においても変わらず、今回も素晴らしい内容に
改めまして関係者の方々のご尽力に感服いたしました。


日本ワインに関心のある方でしたら、是非ともこの
「日本ワイン紀行」の購読をお勧めいたしたいです。


日本ワイン紀行 HP
https://nihonwine.base.ec/


「JOURNAL OF JAPAN WINE」は、私の肩書きでは
筆頭である「エノログ(ワイン醸造技術管理士)」
の本来のフィールドであるワイン醸造技術から
ワザと少し離れた間合いをとり、日本ワインという希有な業界を
俯瞰的に捉え、時には内部を意図的に露呈して本質を綴る
という自分としては冒険的な経験をさせていただきました。


第1刊から今回の第4刊は
「日本ワインの誕生日を心より祝う」、「ワイナリーよもやま話」
「限りある原料から無限の品質へ」、「生産者として業種と業態の再認識」と、

時には30年以上ワイン醸造に携わる者だから話せる
数字や歴史的な背景も盛り込み、時にはエグエグしい内容も
盛り込みましたが、この1年を通じて回顧できたことは
一般的に様々な要因で多面的な困難に面しているように思える


日本におけるワインの造り手としての営みは、
考えようにおいては必ず解決先は見つけられると実感できたことでした。


ワイナリーの特徴を生かして身の丈に合う事業の継続、
いわゆるビジネスサステイナブルを勝ち取る事を
ワインの造り手としての成功の一つとすれば、
そこへ導く原理原則というのは自ずと見えてくるように思えました。


その原理原則の全てがワイン醸造技術であるとは言い切れません。


しかし、その一つに揺らぎないワイン醸造技術があることは
確かだと感じますし、限られた原料から安定した高品質化を図りつつ、
恒常的に安全かつ安心な製品を市場にお届けすることで、
お客様をふくめ製品に関わる周辺産業の方々の信頼を得ることができます。


造り手は常に真摯に自問自答し品質向上という壮大な実験に臨める
幸運に感謝し、直向きに又前向きに取り込む姿勢と関係者への感謝こそが
揺らぎないブランド確立と維持に寄与するのではないでしょうか?


造り手に大きくスポットライトを当て、またさらに周辺を支える方々や
イベントを綴った「日本ワイン紀行」は

今後も更に濃い内容で進化してゆく事でしょう。


そうなるためにも、そのネタ元となる日本ワインの造り手の方々を
より豊かにできるエノログとしての本分である、
日本ワインの造り手に相応しいワイン醸造技術の進化が
必要なのは当然のことでしょう。


そのためにも、私は今後も直向きに精進する所存です。


#日本ワイン #日本ワイン紀行 #株式会社飯田 #ワイン醸造技術 #川邉久之 #ワイン醸造家


エノリューション

代表の川邉久之は、カリフォルニア、ナパバレーにて15年間ワイン醸造に携わり、国内ワイナリーのコンサルタント、醸造責任者を経てワイン醸造技術士として独立。日米30年以上のワイン醸造経験を生かしたワインに関わる問題解決と発展を使命として活動中。

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