シルバラードヒルセラーズ 2000 カベルネソービニヨン part2





先週から書かせて頂いております
"Silverado Hill Cellars 2000 Cabernet Sauvignon"の続きです。


当時、私の上司は、そのワイナリーに古くから勤めるハンガリー人の有識な醸造家でした。


彼からマンネリズムに浸る私を奮起づけるため


"フランスのボルドーで行われるVINEXPOという
ワイン産業展に米国から参加する業界ツアーに
参加せよ"


の命令の元、ボルドーでのVINEXPO参加と、ロワール、ブルゴーニュ、ローヌなどの著名な産地を巡る機会を得る事になりました。


各地の生産者をレンタカーで巡る機会は、
30歳になったばかりの私には大変貴重な経験で、
ボルドーやブルゴーニュのブドウ園に立った時に
初めて自分はこの地の延長に位置する職種に就いた

重責を肩で感じた事を覚えています。


この経験は、自らのそれまでのワインに対する
取り組み方を反省させ、地元にあるナパヴァレー
カレッジやCA大学デービス校のブドウやワインに
関わる科目を片っ端から履修し、同時に業界の勉強会にも

頻繁に出かけるようになりました。


"何でも遅すぎる事はない!"
と自分に言い聞かせるように
努めながら、、、


そして1993年の秋、自分が携わった新規ブドウ園が

カベルネ・ソービニヨンをテストランとして
3トンほど仕込む機会を得たのです。



それは、カリフォルニア大学デービス校の在るデービス郡の

北に位置するヨーロ郡で80ヘクタール余りの生産園として

初収穫をしたものでした。
 
三十歳代に突入した1993年、

初めてのフランス渡航で偉大なる産地で感動に

震え帰国して自らが就いた仕事の重さを改めて

知り勉学に目覚めた矢先の出来事です。


言ってみれば

"棚からボタ餅ではなく、

  棚からカベルネ・ソービニヨン!"

と流れが起きた忘れもしない年でした。


ヨーロ群からのたった3トンのカベルネ・ソービニヨンから始まり、

自社農園のSilverado Hill Cellarsのメルロー、

近隣農園からのジンファンデル、シラー、ピノ・ノワール、など

数多くの赤ワイン用原料ブドウを仕込む機会を得、その都度学ばせて貰いました。


今日は、ここまでです。又、明日以降書かせて頂きます!


#ナパバレー #ワイン #メルロー #カベルネ・ソービニヨン #ジンファンデル #シラー

エノリューション

代表の川邉久之は、カリフォルニア、ナパバレーにて15年間ワイン醸造に携わり、国内ワイナリーのコンサルタント、醸造責任者を経てワイン醸造技術士として独立。日米30年以上のワイン醸造経験を生かしたワインに関わる問題解決と発展を使命として活動中。

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